椎間板ヘルニアと診断された40代女性の当院でのケース

腰痛を訴える40代女性

性別:女性

年齢:40代

お住まい:大阪府高槻市

来院前の腰痛の状況

40代の女性患者様の症例をご紹介します。大阪府にお住まいの患者様で、今回奈良県の当医院までお越しいただきました。症状として、右腰、お尻、股関節にかけて痛みとしびれがあるとのことで、普段の歩行にも支障をきたしておられました。

痛みが出てきたのが1月で、約4か月間痛みを耐えられていたようですが、ちょうど1か月前に急に痛みが増してきたので、心配になって来院されました。

腰痛の直接の原因は不明ですが、だいたいは重い物を急に持ち上げたりすることで引き起こされます。また女性は、子どもを抱っこするときに腰痛を誘発することが比較的に多いようです。

最初の診察

腰痛外来に来られて、初めにMRIとレントゲン撮影を行いました。その後の診察では、SLRテストを行い、可動領域を調べました。

SLRテストとは?

SLRテストとは、坐骨神経痛か股関節痛かを判断するための診断方法です。腰の痛みに関する病気はたくさんあるので、特定がとても困難です。そこで、このテストを使い病気を特定していきます。SLRテストの結果が陽性であれば「坐骨神経痛」で、陰性であれば「股関節痛」と判断されます。

このテストのやり方は、患者様に仰向けに寝ていただき、膝を伸ばして足を少しずつ上げていく方法です。もし、患者様が椎間板ヘルニアの場合は、SLRテストの結果が90~97%陽性になります。

診断結果(病名)

病名:椎間板ヘルニア

今回の患者様は、診察の結果、椎間板ヘルニアと診断されました。MRIやレントゲン画像を見たところ、PLDD(経皮的レーザー椎間板減圧術)が適応することもわかりました。PLDDは椎間板の中にある髄核をレーザーで焼く手術で、この患者様の場合はレーザーで焼く箇所は1か所となります。

治療手段

結果的にこの患者様は「検討します」ということで、その日は決断されずにお帰りになられました。後日、この患者様から「手術はせずに、薬物療法とリハビリで治したい」というお返事をいただきました。一般に薬物療法としましては、非ステロイド消炎鎮痛剤や、筋弛緩剤を使って痛みを和らげます。

椎間板ヘルニアの痛みを和らげる方法

椎間板ヘルニアの症状が軽い場合でしたら、比較的に効果があるのは「ストレッチ運動」です。体のねじれやゆがみを治すことで椎間板ヘルニアは改善されます。椎間板ヘルニアの症状を悪くさせるのは「前かがみ」姿勢です。ですので、逆に腰を「そらす」ストレッチで、椎間板の圧迫が縮小されて、痛みの症状が軽減されやすいです。

ただ、症状が軽い、重いにかかわらず、ストレッチ運動をされる場合は、医師にご相談下さいませ。

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